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メニエール病患者限定の部屋
メニエール病の主な症状
ここではメニエール病の主な症状を紹介します。
一般的に言われている症状を紹介すると同時に、
僕個人の場合の症状の出方もあわせて紹介します。
※症状には個人差があり、すべての症状が現れるとはかぎりません。程度も人それぞれなので詳しい検査はかならず耳鼻科で診断をうけてください。
■めまい(回転性)
メニエール病の症状の中で最も多いのがめまいの症状です。
・一般的には
文字通り世界がぐるぐると回転します。30分~数時間続くのが特徴です。
体験した事のない方には説明が難しいのですが、くらくらするレベルのめまいとはわけが違います。
平行感覚を失ってますので、立つ事はほぼ不可能です。
一般的には、症状のある方の耳向きの回転になると言われています。
この「回転性めまい」ですが、何が恐ろしいかというと
・前触れもなく発症し(ある日突然)
・止めるすべがなく(数時間続く)
・身動きが取れなくなる(直立不能)
この3つに尽きると思います。
一度これを体験すると、約束事ができなくなったり、車の運転、仕事など日常生活にかなりの支障をきたすようになります。
・僕の場合
僕の場合、実際にめまいが起きている時間は最低2時間、一番長いので9時間というのが過去の記録です。
発生のタイミングで少しだけ自分なりの法則のようなものを見つけました。
病気の状態は、通常モード、予兆モード、発作モードの3段階で移行するのですが、
通常モードでいきなりめまいが始まる事は無いようです。必ず予兆モードに移行してめまいがおこります。
【通常モード】とは、症状が一番楽な状態です。耳鳴り、難聴は常に発症していますが低音の聞こえが予兆モードとの差です。
【予兆モード】とは、耳鳴りが大きくなり、難聴が進行し、低音の聞こえが悪くなっている状態です。だいたい一度はまると4か月は続きます。そして秋に陥りやすいです。
【発作モード】とは、一番最悪な状態です。ほとんどの症状が同時におとずれ、寝たきりとなります。30分~数時間続きます。いちど発作モードに移行すると、発作→予兆→発作→予兆となる事を覚悟しています。
しかしこれは、今までの事であってこれから先どうなるかはわからないのが実情です。
■難聴
難聴の発症は人それぞれで、発作的におこる難聴、発作を繰り返すたびに聴力が落ちていく難聴があります。
僕の場合、発作時は低音が聞こえなくなり、発作が治まると低音と高音が少しずつ聞き取れなくなる、それを繰り返すことで両方から聴力が失われている傾向があります。
そして、音自体は聞こえるけど壊れたラジオのような雑音のように音がひずんで会話の内容が聞き取れない事もあります。
そして難聴の怖いところは不可逆性であるという事です。失った聴力は現在の医療では回復しないとされています。再生医療に期待したいものです。
このように難聴の事を考えると、できるだけ発作は繰り返さないようにしたいものですが、こればっかりは確実な方法がわからないのが現状です。
難聴のここがつらい
難聴で何がつらいって、人とのコミュニケーション能力を少し奪われてる事です。
他の人から見ると難聴だなんて思わないわけで、いつも通りのボリュームで話しかけられますが、実際は聞こえていません。
その場で適当に合わせたり、空気見てどっちつかずの答えをしたりっていうのは実はよくあります。
いちいち会うたびに説明するのも億劫なので、おのずと人とのコミュニケーションを避けるようになります。
ただ、一人のほうが楽なのは間違いありません。
難聴が及ぼした生活への影響
難聴が進行すると日常生活にも影響があります。
・極力ひとりでるようになった。
・左耳が聞こえないので、複数でいる時は常に一番左側の席を探すようになった。
・自分の車は左ハンドルが良い、人の車は助手席が良い。
・電話は必ず聞こえる方の耳
おそらく同じような症状の方なら「あるある」と思っていただけるのではないでしょうか??
■耳鳴り
耳鳴りはメニエール病以外の方も多く経験はあると思います。
メニエールの耳鳴りは外へは聞こえません、自分だけにしか聞こえないので自分ひとりの闘いになります。
メニエールの耳鳴りは、発作時に強くなり、発作が治まると弱くなります。
こちらも難聴同様、発作を繰り返す事で常に耳鳴りがするようになります。
メニエールの耳鳴りについてはジャーナリストの鳥越俊太郎さんの記事が参考になりました。
個人的な見解ですが
耳鳴りは難聴とセットなのではないかと思います。
発作時は低音・高音が聞こえなくなり低音と高音の耳鳴りが発生し、通常時は高音だけが聞き取りににくくなり高音の耳鳴りがします。
つまり、その音域が聞こえなくなるかわりに耳鳴りが発生しているのでは?と思ったこともあります。
■頭重感
発作がおこる直前から発作中は頭が重く感じます。
これに加えて激しい頭痛を伴う場合は、すぐに病院へ行きましょう。
ひとりでは行けないと思うので、誰かの力を借りてください。
■その他の症状
その他、僕が経験した症状を紹介します。
-吐き気・嘔吐
視界がぐるぐる回るという事は、コーヒーカップに縛り付けられてるようなものです。これが数時間続くのですから吐き気をもよおすのは仕方ありません。
さらに頭の位置を動かす事も嘔吐につながります。
トイレまでたどり着けずに朽ち果てた事は数知れず。基本的にビニール袋は常備です。
-傾斜感
発作を繰り返すと、視界が傾いてるように見える人もいるようです。
つまづき、転倒の原因にもなりますので、要注意です。
僕の場合、常に世界が右へ傾いています。
東京スカイツリーもエッフェル塔も右に傾いてます。ピサの斜塔はもっとピサの斜塔です。
水平垂直を目で確認する事はなくなりました。上ってるのか下ってるのかもわからなくなりました。
-眼振
めまい発作中は眼球が左右上下に振動しています。本人は確認できませんが周りの人からは確認ができます。
-耳の閉塞感
耳がつまったような感じになる人もいるそうです。
感覚としては、高い山に登ったり、電車でトンネルを通過したりするときにおこるあれです。
メニエール病でなければ、耳抜きや唾をのみ込むなどして治りますが、メニエール病の場合は治りません。
-瘻孔症状、Tullio現象
瘻孔症状とは耳に指を入れたりするとおこる圧刺激によってめまいがおこる症状だといわれています。
僕は、指を出したり入れたりして耳の中に圧を加減すると一時的にめまいが発生していました。
Tullio現象とは、圧刺激のかわりに大きな音によって生じた場合の名称だそうです。
ちなみに、この瘻孔症状、Tullio現象が認められた場合は上半規管裂隙症候群(Superior cana dehiscense syndrome;SCDS)の疑いがあるという情報をききつけ、もしかしてと思い、専門医にその話をして検査をしてもらったのですがそれではありませんでした。
【結論】治らない!と腹をくくるべし!!
毎年発症する人もいれば、もちろん人生で一度だけの人もいます。
ただそれは、治ったのではなくて再発しなかったという事だと思います。
そして、すべてにおいていえる事が、ふせぎようがないという事です。
発作を繰り返さないほうが良いのはわかってはいるもののその術がないという事を頭に入れておきましょう。
治った治らなかったで一喜一憂していたらそれこそ身が持ちません。
一度持ってしまった以上は、再発するかもしれない、治らないものとして死ぬまで付き合う覚悟で「その人生」を楽しむ事にしました。